銀行株 bank stock 2004 4 30
個人投資家は、銀行株を売買していると聞きます。
しかし、私は、銀行株については、あまり期待していません。
なぜかというと、この業界は、相変わらず、遅れた業界だと思っているからです。
以前、こんな話を聞きました。
ある自営業者が、急に、お金を振り込む必要が発生して、あわてたそうです。
相手先から、大至急、指定口座に、振り込んでくれと電話がありました。
そこで、仕事を中断して、急いで、銀行に駆けつけ、
ATMで、指定口座に振り込もうとしました。
こういう場合は、銀行のコンピューター同士の処理だから、
瞬時に処理が終わると、考えるでしょう。
しかし、銀行員に聞くと、今日は混んでいるので、
相手先の指定口座に振り込まれるのは、30分か40分は、かかると言われました。
運が悪ければ、それ以上、かかると言われました。
そこで、自営業者は、あわててしまいました。
コンピューターも、混んでいると、処理に、30分も40分も、かかるのかと思いました。
聞けば、相手先の指定口座の銀行は、歩いて、15分のところにあると言うのです。
自営業者は、あわてていて、そういうことを忘れていたのです。
そこで、自営業者は、大金を持って、歩いて、その銀行まで、行ったそうです。
コンピューターよりも、人間の方が早い。
この問題は、確かにあります。
私も実験しました。
インターネット上にある銀行から、別の銀行に振り込んでみると、
なんと、74分かかりました。
私の場合も、「コンピューターが混んでいて」、なおかつ、
「運が悪かった」のでしょう。
スピード時代と言われる現代において、
銀行だけは関係ないようです。
これは、大蔵省時代に、
銀行が、過保護に、規制によって守られてきたために、
銀行業界が、日本の農業のように、
「遅れた産業」になってしまった例のひとつと言えるでしょう。
コンピューターに詳しい友人は、
「日本の銀行業界のシステムは、時代遅れのものだから」と言っていました。